IVF(体外受精)での排卵誘発法について

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完全自然周期による排卵

完全自然周期は、排卵誘発剤を一切使用しない方法です。

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  ☆刺激周期で胚盤胞まで育たないという方は、試してみる価値があるかもしれません。

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アンタゴニスト法

月経3日から、HMG製剤やFSH製剤を注射します。生殖腺刺激ホルモンであるアンタゴニストを併用することにより、脳下垂体に直接作用してLHホルモン(黄体形成ホルモン:成熟した卵胞に作用して、排卵を起こさせ、黄体化を促す)やFSHホルモン(卵胞刺激ホルモン:卵胞の成長、成熟を促す)を止める薬です。つまり、脳から出される『排卵していいよ~』という信号を止めてしまって、卵子が妊娠に適した排卵時期よりも前に排卵してしまうことを予防します。

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アンタゴニスト法が向いている方
  ☆OHSSになりやすい方
  ☆質の良い卵が育ちにくい方(受精しない、胚盤胞にならないなど)

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GnRHアゴニストロング法

HMGやクロミッドだけを投与すると排卵の途中で20~30%の割合で LH(黄体形成ホルモン)の分泌が認められます。それが卵子の発育に影響を与えることが分かっております。
ロング法では、GnRHアゴニストを 長期間使用することにより、このLHを抑えこみ、卵子が障害を受けずに発育できるように作用します。

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ロング法が向いている方
  ☆年齢が若い方(37歳以下ぐらい)
  ☆卵巣機能に問題がない方

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GnRHアゴニストショート法

GnRHアゴニスト製剤の投与開始と同時にHMG(FSH)を使用する方法です。
GnRHアゴニストの初期のFSH(卵胞刺激ホルモン)濃度を高める作用を利用した方法で、発育してくる卵胞数が少ない方、卵巣機能が弱って来た高齢の方に効果的です。

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ショート法が向いている方
  ☆年齢が38歳以上ぐらいの方
  ☆卵巣機能が低下している方
  ☆ロング法でなかなか卵胞が育たない方

 

カウフマン療法

女性ホルモン剤によって起こした消退性出血後に、卵胞ホルモン剤を21日間、そして後半の10日間は黄体ホルモン剤を併せて内服することにより、正常排卵周期と同様なホルモン環境をつくり、規則正しい子宮出血を起こします。

 

hCG注射ってなに?

卵胞がほど良い大きさに育ったところでhCGを注射すると、約36時間後に排卵させることができます。また、排卵後に注射すると排卵後の卵胞にできている黄体を賦活して、内膜を着床しやすい環境にする作用があります。

 

OHSSってなに?

通常、卵巣は親指大ほど(3~4cm)の臓器ですが、排卵誘発剤に過剰に刺激されることによって、卵巣の腫大と血管透過性亢進による腹水の貯留(卵巣がふくれ上がり、お腹や胸に水がたまる)などの2大症状が起きることを卵巣過剰刺激症候群(OHSS)と呼びます。重症例では、腎不全や血栓症など様々な合併症を引き起こすことがあります。

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