慢性腎臓病・慢性腎不全とは?
慢性腎臓病とは?
慢性腎臓病(CKD)で悩んでおられる方は、約1300万人、成人の約8人に1人の割合だとも言われております。慢性腎臓病の初期には自覚症状がほとんどないのが、この病気の恐ろしいところです。診断の目安として、3ヶ月以上持続する、蛋白尿・血尿などの尿異常、画像診断での腎形態異常または、腎機能が約60%未満にまで低下した状態、血液検査でのクレアチニン値が2mg/dL以上、糸球体濾過量(GFR)30mL/minなど総合的に判断をします。 慢性腎臓病では、進行してくるにつれて倦怠感・むくみ・貧血・息切れなどの症状が現れてきます。しかし、来院されている慢性腎臓病の患者様の中には、進行しているにも関わらずあまり症状のない方もいらしゃいます。
急性腎障害
急性腎障害は、腎機能が数時間~数日で急激に低下してしまう状態のことをいいます。血清クレアチニン、GFR(糸球体濾過量)、尿量により評価されます。 血清クレアチニン0.3mg/dL以上 GFRの25%以上の低下 尿量0.5L/kg/時間以下が6時間以上継続 これらの指標により評価されます。 体内のバランスを維持できないほど腎機能の低下が重度の場合は急性腎不全となり、改善するまでの期間血液透析を行うこととなります。
慢性腎不全
慢性腎不全は主に、糖尿病性腎症・慢性糸球体腎炎・腎硬化症・多発性嚢胞腎が原因となることが多い。慢性糸球体腎炎では、IgA腎症・膜性腎症・巣状分節性糸球体硬化症・膜性増殖性糸球体腎炎などが慢性腎不全になりやすい。末期に至るまでほとんど症状がなく、尿も十分に作られます。末期となると人工透析が必要となります。 また、慢性腎不全は不可逆的な疾患で数か月~数十年かけて腎機能が低下していきます。 障害をされなかったネフロンに糸球体高血圧や過剰な濾過が起こり、負担がかかるために徐々にネフロンは減少していきます。
慢性腎臓病(CKD) ステージ分類